ワシ、びゃう太郎
2010年の春、みんな次々と『ねちゃんの館』へ入居してゆきました。
そんなお嬢さんがたを尻目に、
ワシの大先輩、近所のボスにゃん うしお君は、
ニンゲンに媚び売るなんざ、野良猫の風上にもおえねぇやい、って、
最初から全然興味のないご様子。
ワシは、ワシは・・・ ワシはねちゃんが、
大好こだぁーーー!
にゃにがニャンでも好き好こだーーー!
ねちゃんがゴミ捨てに外に出ると、
「うびゃっ♪うびゃっ♪」
ゴキゲンで一緒についてゆきました。
ねちゃんがご出勤する毎朝、ドアが開くとうれしくって、
「うびゃっ♪うびゃっ♪」
ルンルンついてゆきました。
おでかけしちゃったねちゃんが、
おうちに帰ってくるまで、じーっと、
植木鉢の下でお留守番してました。
ねちゃんがおだっこしてくれると、
ワシはどれ~んと伸びちゃって、ねちゃん大喜び!
小脇に抱えて、どれ~ん、どえ~ん、ってダンスを一緒に踊りますにゃ!
好き好こ~♪ 好き好く~♪ 好き好け~♪
大好く大好こ~♪
ワシは ❛ おきんたまもふ・ちんぷる君 ❜ だったので、
みんなと合流するまで、少し時間がかかりました。
長い野良ネコ生活の間に、貧血にもなってました。
ねちゃんとワシは、根気強く病院に通いました。
お外の仲間とも、きちんとご挨拶してこなくちゃね。
“ にゃーとぴあ ” に、出たり入ったりしながら、
まず貧血から治してゆきました。
体調を整え、野良ネコ仲間ともゆっくりお話しできました。
ワシは仲間に言いました。
「ねちゃんが大好こじゃけん!ねちゃんについてゆくけん!」
大大大好こなねちゃん!うびゃっ!
心の準備もととのったにゃ!
そうしてついに、ねちゃんの館の住人になってゆきました。
2010年5月8日の事でした。