しまこと一緒におうちに来た、くろこのお話し

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霧の中の、くろこ

しまこちゃんと同じ日に、くろこちゃんも、ねちゃんの館に入りました。

すんなり素直に、住人ににゃりました。

 

それまで何度か、扉の前でニャーニャーまんまをねだったり、

下駄箱までは、出たり入ったりしてたから、

それまで何度か、扉を閉められたり、

廊下を探検してたから、

何度も何度も、ねちゃんのお話し、よーく聞いてたから、

もうね、お外には出ないよ、ねちゃんとずっと一緒だよって、

覚悟を決めて入ったから。

 

他家の、にゃ~とぴあ、にもらわれてった、グレコちゃんもそうですが、

しまこ、くろこ、おねーさん方はみんな、ご懐妊でした。

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おねだりまんまの玄関

去年の春、ご近所界隈は子猫ラッシュで、

とても賑やかで楽しかったそうです。

だけどまだまだ、

春の宵の肌寒い中、菜種梅雨のどしゃぶりの中、

救いきれない、小さな命が、

ぽつりぽつりと消えていくのを目の当たりにして、

ただただ可愛くて、無責任にまんまを出してた “ねちゃん”は、猛反省!

まんまを出しながら、なでなでしながら、

ずーっと説得を続けてました。

寝床まんまのある、ねちゃんの館へ、おいでなさいって。

そうやってワシらは、

ねちゃんの館の住人に、なってゆきました。

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安心しきって眠る、くろこ